【特集】 茨城県北で就農!先駆者の方々にインタビュー

【特集】 茨城県北で就農!先駆者の方々にインタビュー

茨城県北エリアは、山間部が多く農業に適したエリアとは言えませんが、県北エリアならではの農業スタイルがあります。茨城県北エリアで就農された5人の先駆者の皆様に県北エリアの良いところや就農・移住したきっかけなどをインタビューをしました。

ふせ たいき
布施大樹さん(常陸太田市)

木の里農園代表http://konosato.com/

東京都出身で1997年にお父様の住む常陸太田市(旧里美村)に移住。
大学時代は林業を学び、"一次産業の現場で働きたい"という想いから、大学を卒業後に栃木県へ有機農業の修行に行き、就農への第一歩を踏み出しました。
基本的にできる限り自然循環の輪に即した方法で栽培し、旬の時期に味わい深い野菜をお届けしています。
県北エリアで有機農業に取り組む方々にとってリーダー的な存在です。

つづく だいすけ
都竹大輔さん(常陸大宮市)

つづく農園代表http://foodpia.geocities.jp/tsuzuku_farm/

岐阜県で旅館業を営むご両親の元に生まれ、サラリーマン時代から独立志向。ペンション経営をしようとさまざまな土地を歩く間に、美しい御前山の景色に一目ぼれして2005年に退職、移住しました。
御前山ではペンション経営は難しいと判断し、水戸市にて研修を終えていちご農家をスタート。
常陸大宮市で新規就農する方たちの先駆者です。

いしぐろ しょうた
石黒昌太さん(常陸大宮市)

石黒たまご園

常陸大宮市出身。
ご両親が脱サラ、移住をして、養鶏所で勤務した後に山林を開墾。
石黒さんは、1990年に約300羽の鶏とともにスタートした「石黒たまご園」の2代目です。一度は就職したものの、「"よい物"を提供したい」という気持ちが膨らみ、養鶏の道に進みました。
平飼いで鶏を飼育し、有精卵を配達、直売で皆様にお届けしています。

かんの だいし
菅野大志さん(常陸大宮市)

おひさまのいちご園

埼玉県川口市出身。
ご実家が自営業だったこともあり、もともと独立志向。
20代前半の頃はスノーボードに励み、多くの方と出会いさまざまな生き方があることを知ったそうです。
いちご農家になるために、各都府県に問い合わせをして、茨城県で都竹さんの紹介を受けたことをきっかけに、2009年に移住。

ことう あつし
古東篤さん(常陸大宮市)

コトコトファームファームマスターhttp://kotokotofarm.com/

徳島県出身。奥様の実家が茨城県ひたちなか市という縁があり、2011年より常陸大宮市で就農。20代後半より農業に興味を持ち、ウェブや本で情報を集めてサラリーマン生活をしながら資金を貯めていました。そして、資金も貯まってきたころに家と畑がセットになっている物件を見つけることができ、奥様とともに移住しました。
農薬・除草剤の類は使用せず、有機肥料を使用して「おいしい野菜を作ろう」という気持ちで野菜作りをしています。

インタビュー

茨城県北エリアは農業的にみると
どのようなところですか。

私が農業を営む地域は、8割が山林です。まとまった農地が確保しづらいなどの条件の厳しさはありますが、これを逆手にとって、山の資源を積極的に土作りに活かしています。このような農業は、輸入肥料などに頼らないため、永続的です。

この川辺(那珂川)は、珍しい沖積土壌で、エリア特産品のうまれやすい土壌。国土全体の数パーセントしかないそうです。そして、水がよく、内陸性の気候で寒暖の差も大きくなっています。また、これは茨城全域に言えることですが、冬場の日照時間も長いためよい作物が育ちます。
御前山の景色がよくて移住をしたので、このようなことは後から知りましたが、"ラッキーだな"と思いました。

移住してからわかった
茨城県北エリアのいいところはどんなところですか。

僕は移住ではありませんが、大人になってから"いいな"と思ったところは、県北エリアは、人口の割に太い道路が多く移動しやすいところです。抜け道も多いので、生活しやすいと思います。また、単線ですがJRも通っているのも魅力です。

農業を志してから「田舎暮らしの本」的なものを読んでいたので、田舎暮らしに対する憧れがありました。実際に移住をするときには、"憧れていた田舎暮らしができるか"ということよりも、"住居と畑の距離"や、そもそも借りることができるかといったことを考えていたので、"憧れていた田舎暮らし"の事は忘れていましたが、実際に住むと、川でとれる鮎、ウグイ、モズクカニなどを持ってきてくれる人がいたり、山で山菜がとれたり、食生活が豊かになりました。山奥に移住したつもりはないのですが、外に出ると、山遊びを楽しめる環境があります。

「古東君のところは山奥でしょう(笑)」

本当に、食卓が豊か。
僕と古東君は多品目の野菜を作っていますが、近所の方がいろいろくれるので、なんでも自分で作ろうという気持ちがなくなってきますね。みんな、僕の畑にないものをチェックして持ってきてくれます。(笑)

東京で暮らしていた時よりも食費がかなり下がりましたね。

そうですね。僕もお米は作ってないのに、ほとんど買ったことがないです。畑で作った野菜を持って行って、お米をいただいて帰る、というような物々交換をすることが多いです。

このエリアは、お米もとてもおいしいです。僕は埼玉県出身で、ついたお餅は食べたことがなかったけど、つきたてのお餅もすごくおいしいです!

あとは、ノコギリクワガタやミヤマクワガタが生息しています。昔、採っていたから、今でも当たり前にいることが楽しいですし、子供たちとも一緒に昆虫採集ができるのも嬉しいですね。

就農・移住を決意されたきっかけを
教えてください。

"これ"っていう計画はなかったんですが、26歳、27歳から農業をやりたいな、と思っていました。情報を集めるために本を読んでいると、どの本にも「お金が必要」と書いてあったので、とりあえず仕事をしながら貯金を始めました。サラリーマン時代は、充実はしていたけど、結婚したのをきっかけに"子供ができたら移住するのも難しくなる"と思って31歳の時に決意して移住しました。

もともと独立志向だったので、"いつかは…"と思っていました。いろいろな移住候補地を見に行ったりする中で、行く先々で、"田舎暮らしをするなら早い方がいい"と言わることが多かったのですが、仕事とも真剣に向き合っていたので、どうしようかと思っていました。しかし、不況の影響をうけて退職していった人たちを見たりしているうちに、御前山の景色に出会い、移住を決めました。

就農するまではスノーボードが大好きでスノーボード中心の生活を送っていました。結婚して子供が生まれ、子育ては都会よりは自然豊かな場所がいいと思って、以前から興味があった農業で自分たちが好きないちごを作りたいという気持ちで就農を決めました。いろいろな場所を見ましたが、秋に見た御前山の景色がとても美しかったことと、近くに都竹さんがいらっしゃるということでこの地を選びました。

農業者の方たちは普段から交流があるそうですが、
移住した当初はどのようにコミュニティに関わって
いったのでしょうか。

古東君と菅野君は、就農する前にうちに来ました。石黒さんとは農業改良普及センターの新規就農者の会かなんかで知り合いました。石黒さんに忘年会に呼んでいただいて、布施さんとも知り合う事が出来ました。移住してすぐの頃からいろいろな集まりにお誘いいただけたので、積極的に参加するようにしていました。

普及センターにも後継者クラブがあるので、そこで知り合う事が出来たり、各地域の集まりでも知り合うことができます。

あとは、茨城県の農業大学校で開催している営農塾ですかね。 今も営農塾で知り合った方たちとは連絡を取り合っています。

市役所にいけば、先駆者の方をご紹介いただけるし、つながろうと思えば、つながることができます。

県北エリアに移住し、就農を希望している方たちに
アドバイスをお願いします!

就農したい場合は、まず、都竹さん、でしょう(笑)

(大笑)

僕が就農した頃は、窓口が一括されていませんでしたが、常陸大宮市については、今は普及センター、農協、市、振興公社など、各機関の横のつながりがあるのでどこに相談に行っても 話しがわかるような仕組みになっています。

常陸太田市も、市役所の担当者が力になってくれると思います! まずは市役所に相談に行ってみるのがいいと思います。その地域でしっかり農業をやっている人につなげてくれます。
それから、「どうしてもやりたいんだ。」という気持ちを持って来てください。

県や市町の就農支援制度・相談窓口

【茨城県の相談窓口】

○新たに農業を始めたい、農業法人に就職したい
茨城県新規就農相談センター(公益財団法人茨城県農林振興公社) ℡029‐239‐7131

○経営作目や就農地が決定し就農に向けた計画を立てたい、国の支援制度を活用したい(県北エリア)
・県北農林事務所 経営・普及部門  ℡0294‐80‐3340 
(管轄地域:日立市、常陸太田市、高萩市、北茨城市)
・常陸大宮地域農業改良普及センター ℡0295‐53‐0116 
(管轄地域:常陸大宮市、大子町)


【茨城県の就農支援制度】
1 青年等就農給付金
青年の就農意欲の喚起と定着を図るため、就農前の研修期間(最長2年間)及び経営が不安定な就農直後(最長5年間)の所得を確保する給付金を交付します。

(1)準備型
■対象者(以下の要件を全て満たす者)
①原則、就農予定時の年齢が45歳未満
②都道府県が認める研修機関等で概ね1年以上研修
③研修終了後1年以内に自ら農業経営又は農業法人に雇用されて就農
※研修終了後1年以内に、独立・自営の経営開始又は農業法人等に就職又は親元への就農をしなかった場合、及び給付期間の1.5倍(最低2年)以上就農を継続しない場合などは、全額返還になります。親元就農を目指す場合は、就農後5年以内に経営を継承又は農業法人の共同経営者になることが必要です。
■給付額
150万円/年

(2)経営開始型
■対象者(以下の要件を全て満たす者 ※1)
①原則、45歳未満で独立・自営就農する者
②就農する市町村の「人・農地プラン」に位置づけられている(見込みも可)。又は、農地中間管理機構から農地を借り受けている者
③就農後の所得(本給付金以外)が250万円未満
※1農家子弟でも以下の場合給付の対象となります。
ア 親とは別の経営をする。
イ 親の経営から部門を独立させる
ウ 親元に就農して5年以内に親から経営を継承する。
エ 新規参入者を同等の経営リスクを負う。
■給付額
150万円/年

2 青年等就農資金貸付制度
 就農に必要な資金を無利子で融資します。
■対象者
 認定新規就農者
 ※市町村から青年等就農計画の認定を受けた個人・法人
■資金使途
①施設・機械の取得、改良
②果樹などの新植・改植費、家畜の購入費及び育成費
③農地の借地料や施設・機械のリース料などの一括支払い
④経営開始で必要となる資材費など
■借入条件
①貸付利率:無利子
②借入限度額:3,700万円
③償還期間:12年以内
④据置期間:5年以内
⑤担保等:実質無担保・無保証人
■取扱金融機関
 株式会社日本政策金融公庫
3 経営体育成支援事業
 新規就農者など意欲ある多様な経営体が経営規模の拡大や経営の多角化を図っていくために必要な農業機械の整備等の経費を支援します。
詳細については、県担当課へお問い合わせください。

4 ニューファーマー育成研修助成事業(先進農家研修支援)
茨城県農林振興公社では、就農希望者(青年就農給付金の要件に該当しない者)の長期研修(概ね1年以上)を受け入れる農業者等に対して助成しています。
研修生は研修手当の支給を受けながら農業者として自立するために必要な農業技術や経営感覚を習得することができます。
■助成期間
1年間
■助成額
月額10.5万円以内 

【茨城県北市町の相談窓口】

・日立市農林水産課  ℡0294-22-3111
・常陸太田市農政課  ℡0294-72-3111
・高萩市農林課    ℡0293-23-7035
・北茨城市農林水産課 ℡0293-43-1111
・常陸大宮市農林課  ℡0295-52-1111
・大子町農林課    ℡0295-72-1128


【茨城県北市町の就農支援制度】
常陸太田市

1 空き家活用支援事業
■対象者
①市内在住の新規就農者(55 歳未満の者)
②今後 10 年以上在住・営農でき、就農後 5 年以内に認定農業者を目指す者
③茨城県の就農認定を受けた者のうち改修を前提とし、長期借家契約(10 年以上)を締結した者
■要件
①借主が改修費用を負担、貸主が大規模改修を認めていること
②長期居住、長期活用が保証されていること
③契約終了時の借主の現状回復義務は免除すること
■支援内容
・借主支援 改修費用の 1/2 (50 万円を限度)
・貸主支援 整理費用の 1/2 (10 万円を限度)

2 農産物等高付加価値生産支援事業
■対象者
市内在住の新規就農者及び農業者(55 歳未満の者)のうち、新たに有機 JAS 規格の認定を受けようとする者
■支援内容
申請にかかる必要経費× 1/2 (5 万円を限度 3 年間)

3 堆肥導入推進事業
■対象者
販売を目的とした農産物等を市内で生産するため、市内で製造された有機堆肥を購入・堆肥散布を実施した者
■支援内容
・堆肥購入の1/3を助成(助成限度 700 ㎏あたり1000 円)
・堆肥散布の1/3を助成(助成限度 10a あたり1000 円)

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